ミステリーゲーム・都市伝説解体センターのレビューを知りたい方へ。

都市伝説やオカルトが題材の異色なミステリーゲーム!

ネタバレなしでご紹介!
インディーゲームながら、
- Nintendo Switchのダウンロードランキング:1位
- Steamの売上ランキング:6位
評価も「非常に好評」となっています。
評価が高い理由は、「都市伝説」という今までに扱われなかった題材であったこと、
作品全体に漂うダークで怪しい雰囲気にプレイヤーがひかれたからでは?と考えます。
発売日:2025/2/13
ジャンル:ミステリーアドベンチャー
プラットフォーム:Nintendo Switch/PlayStation 5/Steam
開発:墓場文庫
「都市伝説解体センター」はなぜ評価が高いのか?
実際にプレイしたレビューを まじえて、解説します。
集約するストーリー
プレイヤーは都市伝説解体センターの新人調査員として、怪奇現象やオカルトがらみの事件の真相に迫ります。

全部で6章で構成されていて、各章で1つの事件を解決していきます。
最終章で作品全体の謎に迫っていく構成です。
5つの事件が最後の事件に関係していく様は、まるで高度な小説を読んでいるようで、わくわくしました。

扱われる都市伝説は「コトリバコ」や「ドッペルゲンガー」など有名なものもあり、
現実世界とリンクしているからこそ、ゲームと現実との曖昧さがよりリアリティを感じさせます。
プレイ時間10時間
プレイ時間は10〜15時間程度。
個性豊かなキャラクターたちの会話で物語が進んでいきます。
ボイスがないことも、テンポよく進められる一つの要因です。
ドット絵×サイケのビジュアル演出
「都市伝説解体センター」といえば、その独特なビジュアル表現と演出です。

懐かしさを感じるドット絵ですが、キャラクターや背景は丁寧に描かれています。

いうならば解像度の高いドット絵!
「ドット絵なのに鮮明」というチグハグ感が、作品全体に漂う不穏さやざわつきにつながっているように感じます。
ゲームシステム:SNS調査
ゲームシステムは従来の推理ゲームのように「探索パート」と「推理パート」に分かれています。
ほかのゲームにない要素は、SNSを使った「SNS調査パート」があることです。
- SNSに投稿されたコメントをみる
- キーワードで検索する
など。ネット上の情報収集がゲーム内でリアルに再現されています。

コメントの再現もリアルで、マナーの悪いコメントがあったり、個人を特定して勝手にSNSにあげたり、炎上していく様も‥。
SNSで情報収集できるメリットとともに、SNSの嫌な部分も感じられます。
ホラー苦手でも平気?
都市伝説を扱ったゲームなので、多少のホラー要素はあります。
しかし一般的なホラー映画やゲームにみられるような脅かし演出はひかえめです。

怖さもドット絵で描かれる世界で緩和されている

少しズレた現実や不気味な雰囲気を楽しめるよ!
ぞっとする不気味な雰囲気の方が強い、ヒトコワ系です。
難易度:やさしめ
トリックの難易度は難しくありません。
プレイヤーがちゃんと解答にたどり着けるように、情報(ヒント)がそろっています。

推理パートも従来の推理ゲームに比べると、短めです。
そのため、高難易度のトリックを期待する方には、少し物足りないと感じるかもしれません。

「簡単=つまらない」というのは違う!

この作品の本質はトリックの難しさではないのでは?
「ミステリーゲームで何を言ってるんだ?」とお思いでしょうが、それ以上の魅力がこの作品にはあると感じました。
最終章の謎が初見で分かる人は、なかなかいないのでは?というくらいの展開で、プレイ後の満足が高いからです。
気になった点
評価が高く、筆者自身とても楽しめた作品なのですが、気になった点もありました。

探索パートが総当たり
推理ゲーム全てに言えることですが、調べられるところを全て調べる必要があることです。
同じところを何度か調べないと、ストーリーが進まないこともあります。
操作テンポが遅い
2Dのスクロール画面で、主人公の歩くスピードが遅いと感じました。
探索で右に左に行ったり来たりするので、テンポの遅さが気になりました。
推理パートが物足りない
従来の推理ゲームと比べると、手ごたえがなかった。
この作品の難易度はプレイヤーの間口を広げるために、あえて低く設定しているのでしょう。
しかし、もう少し手ごたえのある謎解きがあったなら、高い評価がさらに上がったのでは?と感じました。
総評:現代の新しい推理ゲーム
都市伝説・オカルト・陰謀論。
これらフィクションじみた題材と、リアルなSNS調査という視点が交わり、ゲームをしながら妙に現実感があるなぁという感覚に陥ります。
全ての話がラストに集結するため、プレイした後の満足感が高いです。
各章のトリックはやさしめながら、作品全体の謎がどうなっていくのか?気になりすぎて、一気にプレイしてしまいました。
最後の最後まで気の抜けない展開でした。
