あなたの子供の子育ての最終目標は何ですか?
子供を一流企業に就職させることですか?子供を一流大学に入れることですか?
これらは子供自身の目標であって、親の目標ではありません。
歌手の森昌子さんは子育てに関して、子供自身が大人になって喰いぱぐれないように育てる、とおっしゃっていました。子供自身の力で稼ぎ、生きていくこと、つまり自立をさせることです。
親ならば、誰でも子供に自立してほしいと思うものです。
しかし、親の接し方ひとつで自立できない子供に育ってしまうということをご存知ですか?子供にしっかりしてほしいあまり、厳しくしていませんか?叱って育てると自立できない子供になってしまうのです。
子育ての最終目標を「自立」とするなら、これを機に叱らない子育て、自立する子育てを実践しましょう。
目次
自立するとは
「自立」とは、親がいなくても生活できること、生きていけることです。
子供は小さい頃は親がいなければ、何もできません。しかし、子供は自分の力で様々なことができるようになります。親はそのことに気づき、子供の自立を邪魔することのないようにしなければいけません。
子供を自立させるために、子供自身に意識させなければいけないことが3つあります。
自分で決める
おやつを食べるのも、外に遊びに行くのも、親に許可をとることを強要していませんか?「外に遊びに行っていい?」と聞かれたら、「自分で決めなさい」と促しましょう。自分で決めることが自立への第一歩です。
自分の価値を決める
他人に認められないと、自分には価値がないと思い込む子供がいます。子供を叱ると、委縮してオドオドしていませんか?
そういった子供は他人の目ばかりを気にするようになります。何をするにも親の機嫌をうかがい、自分の行動ひとつ自分で決められません。
助けられることを当たり前と思わない
子供を叱ると、ヘラヘラと笑って親を逆なでするような態度をとっていませんか?そういう子供は自分が家族の中で特別であろうと、わざと叱られるような行動をとっています。
つまり、甘えているのです。いつまでも親が世話をしてくれるわけではない、ということを自覚させなければいけません。
子供を自立させるために親がとるべき行動は、叱ることではありません。親がするべきことを解説します。
叱っていうことをきく子は積極性のない子になる
子供を叱って言うことを聞くのは、親が怖いからです。子供は親に叱られないように、親の目を気にするようになりなす。そして、積極的に何かをしようとしなくなってしまいます。
大人にもSNSで他人の目や反応を気にして、自分を偽り、自分がなくなっている人がいます。子供がそうならないために、親は叱るのではなく「言葉で説明する」ことが大事です。
子供が悪いことをしたとき、叱らなくても言葉で説明すれば、それが悪いことだと理解できます。叱る必要はありません。
叱らずに説明することは、親の根気がいります。子供は何度言っても聞かないでしょう。でも必ず伝わります。
叱ることで子供の視野を狭めないようにしましょう。
叱ってきかない子は独りよがりの子になる
子供が公共の場で走り回って騒いでいるとします。親としてあなたが注意したり叱っても、子供は言うことを聞きません。
子供は当然公共の場で静かにしなければいけないことを理解しています。ただ親の注目を浴びたいので、わざと親を困らせる行動をとっているのです。
こんなとき、親はどうしたらいいのでしょう?
まず出かける前に「○○で走ったり騒いだりしてはいけない」と伝えておきましょう。子供が言われなくても分かっている年齢なら、事前に言う必要はありません。
そして子供が騒ぎ出す前に「約束を守てくれてありがとう」「静かにしてくれてありがとう」と声を掛けます。
子供に人に貢献するという経験をせさるのです。人に貢献することは、心を満たすものです。貢献する感覚を覚えた子供は、親を困らせる行動をしなくなります。
また人のために行動する、生きることは、子供の人生において幸福感を得るものです。独りよがりの人には味わえない幸せです。
叱ってはいけないが、褒めてもいけない
今まで「叱ってはいけない、言葉で説明する、声をかける」と言いましたが、このとき褒めてはいけません。子供の行動の目的が褒められることにすり変わってしまうからです。
親に褒められてうれしいと感じた子供は、親に褒められるために行動しだします。そしていつしか、親や褒めてくれる人がいないと、行動を起こさなくなります。
そうなってしまっては、元も子もありません。また褒められるような結果が出なかったとき、例えばテストの点数が悪かったとき、子供は途端に自信を無くしてしまします。
中には褒められてもうれしくない子供もいます。そういう子供は親の言うことを聞かないことが多いです。
褒めるというのは、目上の人が下の人にする行為です。つまり親が子供を下に見ている、人として対等に見ていない証でもあるということです。
子供はそれを敏感に感じとり、親に反発したり、わざと悪い行動をとったりします。
親と子供は対等であり、子供は家族の中で特別な存在ではない
親が心に留め、子供に感じさせることです。
叱らない子育てを実践する
子供は子供の人生を歩んでいるということを忘れてはいけません。親からすると子供は経験が足りなくて、危うく、口出ししたくなりますが、子供の好きにやらせましょう。
子供の選んだことに責任を持たせることです。子供を信頼しましょう。
親には親の、子供には子供の人生があります。子供にかかりきりになる必要はありません。子供がアドバイスが欲しいと思った時に、アドバイスできればいいのです。
「叱らない子育て」とは「何もしないこと」ではありません。
- 言葉で説明・主張し、子供にも同じようにさせる
- 自分のことは自分で決めさせ、責任を持たせる
- 子供は家族の中で特別ではなく、一員であると自覚させる
宿題をするしない、お手伝いをするしない。生活の中で子供を教育する場面はいくらでもあります。
選挙権が18歳以上に引き下げられましたが、成人年齢も18歳にする法案が早ければ2022年には通るそうです。
子供が18歳になったとき、大人になる自信がない、不安だと思っているようでは困ります。子供が子供でいられる時間は本当に短いです。
その時間を甘やかすだけでは、子供はこのさき生きていけません。親として子供を支えるのではなく、自立させることが子供のためになるのです。
以上、「子供を叱ると自立できない?叱らない・自立できる子育てのコツ」でした。
参考記事も合わせてご覧ください。