ideco(イデコ)とは何なのか?
一言で表すなら、個人で運営する年金のようなものです。個人年金保険よりも、お得に運営できるのでFPもよくお勧めしています
そう、idecoは老後の貯金としては最強です。
しかし、投資としてidecoを使うのは、最善ではないです。下手だけど、ベストではないという感じです。
idecoが最強な理由・ベターな理由を解説していきます。
目次
idecoとは?
idecoは、証券会社・銀行でidecoの口座を開設することで始められます。口座といっても、通帳があるわけではありません。ネット銀行や証券口座を想像ずるとイメージしやすいと思います。
運営の仕方は、民間の個人年金保険と同じです。idecoは国の法律で決められたルールの元に運営されます。その分ideco方が安全な運営ができるといえます。
idecoとよく比べられる「つみたてニーサ」という口座もあります。つみたてニーサについては、別記事にまとめてあります。
国がidecoを推奨する理由
2017年からidecoは、20歳以上なら誰でも利用できるようになりました。
個人型拠出年金、つまり個人で運営できる年金として、広く知ってもらうため厚生労働省が名称を決めました。
このように、国は国民に個人で老後に備えることを推奨しているのです。
将来もらえる年金額は必ず減ります。受給年齢の引き上げ、受給額の減額は今以上に進むでしょう。これは国民が困るのはもちろん、国とっても困った事態なのです。
そのため政府は老後の貯蓄を個人に委ねようとしています。年金だけで生活するのは難しいので、足りない分が個人で準備してほしい…そのためにidecoを活用してほしい。
そういうメッセージがidecoができた背景にはあるのです。
idecoの仕組み
idecoをどのように使うかは、個人に任されています。
①idecoの口座開設
証券会社や銀行で、idecoを始めることができます。idecoは1人1つまで。
どこのidecoを選ぶかは、手数料を比べて決めましょう。
②毎月いくら積み立てるか?
毎月同じ額を積み立てていきます。
最低5000円から。途中で金額を変更することもできます。途中で積み立てを休止、再開することも可能です。
③定額貯金か投資信託か
idecoを始めるとき、定額貯金か投資信託かを選びます。
定額貯金
民間銀行の定額預金と同じです。0.001%程度の金利がつきます。金利は大して期待できませんが、元金割れしない(入金した金額が減らない)のは、メリットです。
投資信託
どの投資信託を買うかを選びます。
値上がりすれば得しますが、値下がりすれば損するリスクがあります。また、配当金がもらえる投資信託もあります。
④60歳になったら
idecoは60歳になるまで引き出すことができません。また積立ができるのは60歳までです。60歳になっても積立金を口座に引き続き置いておくこともできます。
引き出すときは一括か分割かを選びます。
idecoのメリット
ideco最大のメリットは、税金の控除です。
掛け金が全額控除
金額が所得控除の対象となります。ただし所得がない人は、恩恵を受けられないので意味がないです。
定額預金の金利が非課税
金利0.001%分に税金がかかりません。
投資利益にかかる税金が非課税
投資の利益にかかる税金は20%ですが、それがかかりません。また配当金にもかかりません。
受け取るときの控除
年金をもらうとき税金分が差し引かれるのと同様に、idecoも私的年金なので60歳になって引き出すとき税金がかかります。
しかしidecoには受け取るときも控除があります。
- 公的年金等控除…分割で受けるときの控除
- 退職所得控除…一括で受け取るときの控除
オススメは一括で受け取るほうです。退職所得控除は1500万円までは税金がかからないので、実質税金なしで受け取れます。
idecoのデメリット
最大のデメリットは60歳まで引き出せないことです。あくまで老後と資金としてしか使い道がありません。
口座の維持費がかかる
口座開設時に最低でも2777円の入金が必要です。
また月々の口座維持費がかかります。口座維持費は口座開設した会社ごとに違います。だいたい月々で数百円ほどかかります。
idecoはやるべきか?
やるべきかどうかは個人の考え方によるので、一概には言えません。なのでここからは私ならやるかどうかと言う観点でお話しします。
idecoの定額預金をやるべきか?
金利は0.001%と銀行の金利と同じなので、金利の利益が期待できません。
所得控除を考えると、銀行に預けるよりはだいぶお得になります。
60歳まで引き出せないリスクが大きい…。
積み立てる金額は1500万円まで(一括受取で税金がかからない最大金額)
定額は60歳以降口座にお金を置いておいても、金利が増えないのでとっとと引き出したほうがいいです。
ないと信じたいが、将来引き出し年齢が60 → 65歳に引き上げないとも限らない…。
口座維持コストが30年で約6万円ほどかかる。
- とにかく60歳までが長すぎる…。
- とりあえずは民間の定期預金で良い。
- 自分が45~50歳になったら、預金していた分をidecoの積み立てに入れて所得控除を受ける…と言う手もある。
idecoの投資信託をやるべきか?
非課税で利益が得られるのは良いです。
60歳の制限があるので、完全に老後資金として運用します。
60歳後口座に置いておいて投資を続けることもできます。
- 60歳までがやっぱり長すぎる
- つみたてニーサも20%の税金がかからないので、ニーサで運用し、20年後idecoに移管すると言う手もある
投資信託はidecoよりニーサを先に検討する方がいいと思います。
まとめ
idecoは所得控除が最大のメリットです。
60歳のデメリットを覚悟できるなら、idecoの定額預金は最強です。投資信託はidecoよりニーサを先に検討する方がいいと思います。
以上、「idecoが老後の貯金としては最強。投資としてはイマイチの理由」でした。
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