夫と死別してシングルマザーになり、年金について知りたい方へ。
「もらえる年金について知りたいです。年金の種類が多くて、よく分かりません。」
年金のこと…よく分かりませんよね。
夫と死別した妻には、夫は本来受け取るはずだった年金の一部を受け取る権利があります。
ただし、申請しないともらえません。不親切なシステムなので、自分で調べて申請しましょう。
当記事では、夫と死別してシングルマザーになった妻がもらえる年金について、お話しします。
妻の年齢、子供の有無によっても、変わってきます。個人個人の状況で違うので、しっかりと知っておきましょう。
夫がいないことで経済的に困窮しないためにも、大変助かる制度です。ぜひ利用しましょう。
どうぞご覧ください。
目次
もらえる年金
夫と死別した妻がもらえる年金は、いくつか種類があります。
夫が本来ならば、もらうはずだった年金の一部を妻が受け取るという制度です。
- 遺族基礎年金
- 遺族厚生年金
- 死亡一時金
- 寡婦年金
それぞれ詳しくお話しします。
遺族基礎年金
子供がいる場合、受け取ることができる年金です。
もらえる条件
- 夫が年金を払った期間が25年以上(かつ、納付期間のうち2/3以上納付していること)
- または、夫が65歳未満なら、近々の1年間滞納がないこと
- 18歳未満の子供がいる
もらえる金額
- 子供1人 年77万9300円
- 子供2人 年+22万4300円
- 子供3人以降 年+7万4800円
もらえる期間
子供が18歳になった年度末(3月)まで
再婚すると、もらえなくなります。
遺族厚生年金
子供がいるいないに関わらず、妻が受け取れる年金です。
夫が厚生年金に加入していいたことが条件のため、厚生年金を払ってない方にはありません。
もらえる条件
- 夫が厚生年金に25年以上加入していた
- 国民年金の加入期間の2/3以上納付している
もらえる金額
夫が受け取るはずだった厚生年金の3/4
もらえる期間
ずっと
死亡一時金
1回だけ受け取れる給付金です。正確には年金ではありません。
もらえる条件
国民年金を36ヵ月以上納めている
もらえる金額
12~32万円
寡婦年金
再婚せずにいる妻が受け取れる年金です。
もらえる条件
- 妻の年齢が60~64歳
- 夫と10年以上婚姻関係にあった
もらえる金額
夫がもらえるはずだった老齢基礎年金の3/4
もらえる期間
60~64歳の5年間
再婚するともらえなくなります。
子供が18歳以上になった後、遺族基礎年金から切り替えも可能です。
妻が自身の年金をもらえる年齢になるまでの空白期間を補うためのものです。
重複してもらえない年金
- 遺族基礎年金
- 遺族厚生年金
- 死亡一時金
- 寡婦年金
この遺族年金は条件に当てはまれば、全て受け取れるというわけではありません。
遺族基礎年金、死亡一時金、寡婦年金は重複して受け取れません。どれかを選択することになります。
死亡一時金は最大でも32万円なので、遺族基礎年金か寡婦年金を選ぶ方が多くもらえます。
遺族基礎年金と遺族厚生年金は重複してもらえます。
- 夫が国民年金か、厚生年金か
- 妻の年齢
- 子供がいるか
これらの条件でもらえる年金額が大きく変わってきます。
一番多くもらえる人の条件は、夫が厚生年金を納めている場合です。
遺族厚生年金をもらいつつ、子供が18歳になるまでは遺族基礎年金を受け取ります。その後も再婚せず、妻が60~64歳まで寡婦年金を受け取り、65歳からは自身の年金をもらう。
一番長い期間もらうパターンがこれです。
払う年金
次は払う年金についてです。
シングルマザーになっても払う年金は変わりません。元々働いていて自身の年金を納めていた方は、そのまま払い続けることになります。
変わるのは夫の扶養に入っていた場合でしょう。
- 仕事をしていない
- 年130万円以下で働いでいた
このような方は、夫の扶養に入って自身の年金は払ってなかったはずです。
夫の扶養から外れることになるので、自身の年金を納める義務が生じてきます。
年金の切り替え
年金の切り替えは、自身でしなければいけません。
市役所の年金課でおこないましょう。
年金の免除
所得によって免除・猶予などの制度もあるので、利用しましょう。
免除・減税の手続きをすると、将来もらえる年金額は減ります。
が、年金受給資格期間として加算されます。つまり、障害年金・遺族年金の受給資格の期間に含まれます。
25年以上年金を納めないと、将来年金はもらえません。この25年に加算されるので、未納ではなく、きちんと手続きしましょう。
まとめ
年金の手続きはややこしく、分かりにくいです。
しかし、自分でやらなければ誰もやってくれません。
分からないことは年金事務所でも相談できるので、利用しましょう。
以上、「シングルマザーがもらえる年金・払う年金・必要な手続き一覧」でした。
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