年金の額の変化を知りたい方へ。
「年金保険料って毎年上がっている気がします。このままずっと上がり続けていくのでは?と不安です。」
「将来もらう年金って、いくらくらいでしょうか?資産形成の目標を決めるために大体いくらもらえるのか知っておきたいです。」
払う年金は毎年上がって、もらう年金は下がって…。不安ですよね?
将来の年金のことを考えると、予想がつかないことが多いです。資産形成を考えるとき、現在の数値で計算しても改悪されて試算が意味をなさないことだってあり得ます。
その可能性を減らすためにも、今までの推移を知っておくことは大事です。
当記事では、払う年金・もらう年金の今までデータ・推移を元に、これからの年金制度について考えます。
年金も老後の資産の1つとして、今から考えておきましょう。
年金額の推移
払う年金・もらう年金は毎年変わります。年金制度は昭和36年に年金保険料100円から始まりました。当時とは物価も違うので、金額だけきいても正直ピンときません。なので平成20年からの分をまとめました。
国民年金保険料の推移
平成20年 | 14410円 |
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平成21年 | 14660円 |
平成22年 | 15100円 |
平成23年 | 15020円 |
平成24年 | 14980円 |
平成25年 | 15040円 |
平成26年 | 15250円 |
平成27年 | 15590円 |
平成28年 | 16260円 |
平成29年 | 16490円 |
平成30年 | 16340円 |
平成31年令和元年 | 16410円 |
令和2年 | 16540円 |
令和3年 | 16610円 |
令和4年 | 16590円 |
国民年金保険料は下がっている年もあるが、基本右肩上がりです。これからも上がっていくことが予想されます。
老齢基礎年金の満額の推移
平成20・21・22年 | 792100円(月66008円) |
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平成23年 | 788900円(月65741円) |
平成24・25年 | 786500円(月65541円) |
平成26年 | 772800円(月64400円) |
平成27・28年 | 780100円(月65008円) |
平成29・30年 | 779300円(月64941円) |
平成31年令和元年 | 780100円(月65008円) |
令和2年 | 781700円(月65141円) |
令和3年 | 780900円(月65075円) |
20〜60歳まで40年間払っていると満額もらえます。こちらも多少上がり下がりがあります。だいたい78万円で落ち着いています。
なぜ年金は上がったり下がったりするのか?
それは年金額の決まり方に理由があります。毎年の年金額は、計算によって決まります。その計算式は、
平成16年度の制度改正で決まった保険料額 × 前年度保険料改定率 × 物価変動率 × 実質賃金変動率
難しくてよく分からないですよね。つまりは物価・賃金が上がれば年金も上がり、物価・賃金が下がれば年金も下がります。
基本的に国の経済は成長するので、物価や賃金は上がり続けるものです。30年前と今では、今の方が物価が上がっているように。物価にともなって賃金も上がりますから、年金も上がっていくというわけです。
「年金を払う世代が減っているから」は理由にはなっていないみたいで、意外でした。あくまで物価と賃金から算出しているようです。
となると、払う世代が減っていく日本では年金制度は崩壊してしまうのでは?と疑問に思いますよね?
しかし大丈夫です。年金は株や債権に投資して、利益を出しているからです。利益は年金の足りない分を将来補填するためのものです。
投資の利益にも上がり下がりがありますが、ほぼほぼ黒字です。
年金が減るリスクへの対策
もらう年金が減る可能性はあります。そんなときのためにも、年金を増やす対策をしておきましょう。
年金を増やす方法
- 満額納付を目指す
- 付加年金
- 繰り下げ受給をする
満額納付を目指す
年金を満額もらうためには40年間(480ヶ月)納付していることが条件です。学生の時、収入が少なかったときなど、納付していない期間がある人は満額受給はできません。対策としては、
- 2年前までさかのぼって追納する
- 60〜65歳まで任意加入で納付する
付加年金
年金を上乗せして払うことで、将来もらえる年金を増やすことができます。それが「付加年金」です。できる人の条件は、
- 国民年金第1号被保険者であること
- 60〜65歳であること
60歳以上は年金を払う義務はなくなります。しかし任意加入して年金を払うこともできます。その際に付加年金をつけることができます。
月400円上乗せして払うと、1年間の年金に(上乗せした月数×200円)多くもらえる
毎年、一生涯続く
例えば、
5年間付加年金を払うと、5年(60ヶ月)400円×60=24000円
200円×60=12000円が毎年年金に上乗せされてもらえる
10年間付加年金を払うと、10年(120か月)400円×120=48000
200円×120=24000円が毎年年金に上乗せされてもらえる
2年で元がとれるお得な年金制度です。余裕がある人にはおすすめです。
繰り下げ受給をする
65歳からもらえる年金を75歳まで繰り下げることです。
年金受給を1ヶ月遅らせるごとに受給額が0、7%増えます。75歳で最大142%にもなります。82歳まで生きれば75歳まで繰り下げても元がとれます。
年金は繰り上げるできか?繰り下げるべきか?
松竹梅3段階の値段が違うものの中から一つを選ぶとき、日本人は真ん中の「竹」を選びがちです。年金に対しても同じで、繰上げも繰下げもしないで65歳から受給する人がほとんどです。
年金をお得にもらうには、早くに亡くなるなら早くに、長生きするなら遅く受給すればいいのです。しかし自分の亡くなる年が分かるはずもありません。
私たちは長生きしてしまうリスクに備えなければいけません。
働いて生活ができるうちは年金は受給しない、という選択がいいかもしれません。
以上、「払う・もらう年金(年金受給額)の平均っていくらで推移してる?受給年齢の繰り下げ・上げで損得が変わる」でした。
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